こんにちは、ゆのきです。
秋は暑過ぎず、寒過ぎずで読書が捗る季節ですね。
休日の日中なんかは公園で読書が気持ちいいですし、夜もお風呂に入りながらリラックス……
なんて過ごし方がいいですよ。
され、今回は読んで後悔なし、僕のお勧めの小説を10冊紹介したいと思います!!
1冊目「銃」中村文則
2005年に芥川賞を受賞した中村文則さんのデビュー作「銃」です。
デビュー作でこれか……!
と衝撃を受けた本です。
主人公の男が銃を拾うことから物語は進みます。
その銃に対する思いや、主人公の内面の変化、その心情の描写にページをめくる手が止まることがありませんでした。
文量がそんなに多くないので、読み切るのに時間はかからないでしょう。
中村文則の世界観を知る第一歩にオススメの小説です。
なんと映画化し、11月17日より全国ロードショーするようですね!!
村上虹郎、広瀬アリスが主演ですが、僕の好きなリリーフランキーも出るみたいで、楽しみです!
【読了】
銃
中村文則ある日、大学生が銃を拾った。その日から、全てが大きく変わりだす。
銃がもたらす力、銃を目の前にひれ伏す人間。これがデビュー作とは思えない。
単行本未収録の『火』もかなり面白い。#ほんだなのほんたち #読書好きと繋がりたい pic.twitter.com/ZK8B0DKm79— らんまる先生@読書・映画・アート (@monet_mucha_art) November 11, 2018
中村文則『銃』読了。
取り憑かれたように銃を意識して過ごす主人公を少し気味が悪いと感じて読んでいたが、主人公が魅力的に感じたものがたまたま銃であっただっけで、自分も取り憑かれたように何かをした経験があるなと思うと主人公にどことなく愛着が湧いてきてしまった。#読了— じょん (@jojorion_16) November 7, 2018
2冊目「夜は短し歩けよ乙女」 森見登美彦
森見登美彦さんの小説を読んだことがない方は、正直に言って人生を損しています。
それくらい、森見さんの小説は面白い。
何と言っても、その特徴的な文体と軽やかなリズム、一度読んでしまったら次からは少しの文章を読んだだけで「これは森見登美彦さんの小説だな」とわかってしまうでしょう。
森見さんは2003年に小説家デビューし、2006年『夜は短し歩けよ乙女』で山本周五郎賞と第4回本屋大賞(2位)を受賞しました。
この本は累計130万部を超えるベストセラーです。
アニメ映画化もしています。
僕は学生の頃に読んで「こんなに小説って面白いのか……」と、その後の読書人生に勢いをつけてくれた作品です。
それからというもの、森見さんの本は全部買ってしまっている大ファンになりました。
ぜひ、読んでみてください!
角川文庫「夜は短し歩けよ乙女」(著·森見登美彦)読了。映画からハマって読んだけど、映画を見る前に読めばよかったです。才能の貯金箱のシーンは、胸が痛かったです。 pic.twitter.com/1HzsQSpFUb
— NiCO (@NiCO_12_nIco) November 11, 2018
森見登美彦さん『夜は短し歩けよ乙女』、人生のどの段階だろうと良い作品に出会えるのは素晴らしいことだけれども、学生時代にこの本に出会って京都の街を巡り歩いたのは大事な思い出となった。
— 都築翔 (@kineorama) November 11, 2018
3冊目「真昼の悪魔」 遠藤周作
この本は知り合いの人から勧められて読みました。
『真昼の悪魔』というフレーズからどんなことを思い浮かべますか?
主人公は女医さんです。
彼女の行動がこの物語の核になるのですが……
もう一人物語のキーとなる男の子がどうなってしまうのか、ハラハラしながら読み進めました。
でも、主人公の気持ちもなんとなくわかる面もありました……
僕は異端でしょうか……
遠藤周作「真昼の悪魔」#読了
人間の心に巣食う悪や罪をテーマ
に挙げるカトリック作家の作品を
再読。入院患者が信頼するしかな
い医者が罪の意識を持つことがな
いサイコパスのような人格だった
ら? 看護師が点滴に消毒液を混入させた事件や群馬大の医療過誤を
思い出した。 pic.twitter.com/C9qoTzWoYi— 玲ちゃん (@0Maokko) October 29, 2018
ウン十年前、あまりの面白さと怖さに気付けば正座で読んでいた遠藤周作『真昼の悪魔』、久々に再読。
病院で次々起こる奇怪な出来事。4人の美人女医の中の一人が怪しい。心に悪魔を宿しているのは誰か。
やっぱり抜群に面白くて怖い小説でした。 pic.twitter.com/pUO1pCdU6v— JSHC月例会 (@JSHCGETSUREIKAI) August 31, 2016
4冊目「わたくし率イン歯ー、または世界」 川上未映子
僕の大好きな川上未映子さんの処女作です。
関西弁で書かれた小説を、僕は初めて読みました。
するするっと読める。だけれども、何となく胸に引っかかるものが残る。
そんな小説です。
ストーリーはあってないようなもの。
純粋に川上さんの文章を読み進めていくのが、とても楽しいんです!
こんな言葉の使い方があったか!
と思わされます。
#読了 『わたくし率 イン 歯ー、または世界』川上未映子
私の「私」たるを奥歯に設定する、人生が苦手な女の話。終盤、爆発的な感情の発露に顔をしかめつつ圧倒させられた。
「自分にはない思考回路を持つ他人の人生を体験する」という小説の基本的な魅力を、久しぶりに強く感じた本。 pic.twitter.com/IcdcROQRiJ— ごろ (@taroringo1193) October 11, 2018
川上未映子『わたくし率イン歯ー、または世界』より、表題作を読み終わった。我思うゆえに我あるなら我思うはどこであるか歯である、と考える女性の述懐の顛末は、だいたい予想通りの展開を迎え収束するのだけど、その狭さにこそ意味がある。最後の客観視点のシーンが切ない。 pic.twitter.com/8JHKCzWzr3
— うさぎ小天狗 (@USAGI_koTENGU) October 6, 2018
5冊目「博士の愛した数式」 小川洋子
この本は僕が中学生の時に読みました。
国語の先生に「これ面白いよ」と勧めて貰って読みました。
『博士』と『私』、私の息子の『ルート(頭の形が数学で使うルートのように平らだったため博士命名のあだ名)』の3人の交流の物語です。
読み進めるうちに、段々と博士が愛らしくなってくるというか……
『私』の博士に対して尊敬や親しみを覚えていくのと同時に、読み手である自分も感情移入させられてしまい、登場人物と一緒に感情が動いていってしまう小説でした。
文庫化して2ヶ月で100万部を突破したのですが、それほど面白く、感動的な物語です。
まだ読んでいない方はぜひ読んでみてください。
『博士の愛した数式』小川洋子
記憶が80分しか持たない博士、博士の世話をする家政婦、その息子が登場する。その3人の関係が数学を通じて変化していく物語である。途中に出てくる数式の持つ多様な解釈は興味深く、その美しさを筆者独自の方法で表現している。— 暇な大学生 (@Cr9n5OOuFU1oiXE) November 12, 2018
『博士の愛した数式』 小川洋子
繊細で、寂しく、美しい世界が広がっていた。
博士の子供に対する愛は本当に素敵だ。不変で秩序ある数学が、記憶のもたない博士と親子の変わらない日常を保つ基盤である様に感じた。
数学が分からなくても、博士が書き出す数式にはきっと奇跡を感じることができる。 pic.twitter.com/br2LB7Tglp
— ずみ@読書垢 (@zuumin_p) November 12, 2018
6冊目「残像に口紅を」 筒井康隆
五十音中の日本語の音が1種類ずつ失われていく小説です。
って言われて想像できますか?
読み進めるうちに、使える言葉がどんどん減っていくのです。
それでも物語として成立させてしまう筒井康隆の凄さ……
どんな小説か気になりましたか?
僕はこれを知ってから気になって気になってしょうがなかったので、買って読んでしましました。
筒井康隆の才能に脱帽させられる小説です。
「残像に口紅を」読了。二日くらい前にすでに読了してました。いやー、すごすぎましたわ。俺なんかのレベルでは中盤までくらいならぜんぜん文字が減ってるなんていう違和感感じないもん。作家の純粋な腕力を思い知った感じがします。
— ミケランジェロ (@flat1canyon) November 12, 2018
https://twitter.com/spk14th/status/1060109288788713472?s=20
7冊目「月のしずく」 浅田次郎
浅田次郎さんの文体ってとても美しいんです。
短編小説なので、ますますその美しさに磨きがかかっています。
一つ一つの作品が読み終わった後に心地よい余韻をくれます。
人と人との繋がりを意識させられる話ばかりです。本のタイトルも素敵……
つい、ホロリときてしまう。浅田次郎さんの短編小説「月のしずく」。やっぱり良いな〜(´∀`*) pic.twitter.com/R3troZMZs9
— みき (@remonter_at) October 7, 2017
理由あって、浅田次郎の『月のしずく』短編集を読む。
なぜこのタイミングで出会ったのか。とても不思議だ。
偶然ではなく、必然…なのかもしれない。— 石山真理恵 (@malie28) September 28, 2016
8冊目「苦役列車」 西村賢太
「そろそろ風俗に行こうかなと思っていた」と芥川賞受賞の会見で発言したことで話題となった西村賢太さんの同賞受賞作です。
西村さんの小説はこれで初めて読んだのですが、主人公の目線で書かれた世の中の見え方にハッとしました。
西村さんは私小説作家です。自分自身の体験を文学にしています。
私小説ならではの主人公の視点への没入感はくせになります。
そしてこの本を読んだのを機に、僕は西村さんと彼の小説を追いかけ始めました。
西村賢太の苦役列車、文学なんか読んだの20年以上ぶりやったけど、なかなか面白かった。主人公の人となり境遇にめっちゃ共感できた。
— ポデブ(ナマポデブ) (@woodcutternori1) November 12, 2018
西村賢太『苦役列車』
わたしの思う文学ってこういうものだなあ。私小説って、まさにそれこそが文学じゃないか。しかもそれがこんな内容なら尚更だ。どん底這いずり回った己が人生を晒して、誰かを楽しませるなんて最高が過ぎるよ。独特の文体もよかった。とてもすき。 pic.twitter.com/4vD1WU6AiB— えに@ (@genjitsu_chan_) October 12, 2018
9冊目「スカイ・クロラ」 森博嗣
全6巻のスカイ・クロラシリーズの第1巻です。
森博嗣さんの小説はスタイリッシュで理路整然とした文体が特徴的だと思っているのですが、この作品はさらにその文体の素晴らしさが際立っています。
さらに、この作品のすごいところは、情報量の空白にあると思います。
読者が想像する余地を残しつつ、一方で細かな描写もある。
だからこそ、読み終わった後にスッキリした感覚と、もやっとした感覚の両方が残り、また最初から読み直してしまう魅力があるのです。
定期的に僕が読み直している一冊です。
スカイ・クロラ、中学生の頃は「永遠に純粋な子供」に子供として共感と憧れを覚えて堪らなく惹かれた。大人になった今読むと、どんなに願っても子供のままではいられないし、大人になることを求められるし、子供に戻ることもできない「女性」の生きづらさを描いた作品でもあるのかな、とふと思う。
— ukka (@mattaristar) November 11, 2018
どうしてコクピットを開けなかったかって?
たぶん、死ぬときは、何かに包まれていたかったのだ。
生まれたときのように。
そんな死に方が、僕の憧れだから。
(スカイ・クロラ/森博嗣)— 気ままに名文bot (@937hBot) November 7, 2018
10冊目「女のいない男たち」 村上春樹
村上春樹の小説は時に難解です。
読み終えた後になんとも言えない後味が残ることがあります。(僕はそれが好きなのですが)
短編小説でも、それは同じです。
でも、短い分読みやすいですし、魅力的な短編がたくさん入っています。
「女のいない男たち」というタイトルから、もう鼻血が出るかっこよさです。
村上春樹が気になっているけど、何から読めばいいかわからないという方はこういった短編から入ってみると、自分にとって合うか合わないかがわかりますよ!
村上春樹『女のいない男たち』読んだ。
特に短編『ドライブ・マイ・カー』が良かった。
— not (@notwo_) November 10, 2018
終わりに
読んでみたい小説は見つかりましたか?
どれも僕自身が読んで人に勧めたいと思った小説です。
本を読む時間がなくて……
という忙しい方にこそ、本を読むことをオススメします。
忙しい自分の人生から少しだけ離れて、空想の世界で過ごす時間は、何ものにも代えがたいよさがあります。
そして人生を豊かにしてくれます。
ぜひ、秋の夜長に読書を!
それではまた、次の記事で!!